放送批評懇談会は20日、ギャラクシー賞の2022年12月度の月間賞にフジテレビ系木曜劇場「silent」、「エルピス-希望、あるいは災い-」(関西テレビ制作)が選ばれた。

「silent」は女優川口春奈(27)が主演を務め目黒蓮(Snow Man=25)と切ない恋愛が描かれた。「恋愛ドラマとしてもひきつけられたが、人と人とがわかり合うことの普遍的な困難と希望が描かれたドラマでもあった。生方美久の脚本は、メインの2人だけでなくその周囲の人々の物語も説得力豊かに描いて秀逸。特に夏帆の演技には何度も感心させられた」と高く評価された。

また「エルピス-希望、あるいは災い-」は長澤まさみ(35)主演。「テレビ局で働く主人公たちが、ある事件の冤罪を巡って国家権力と闘う物語と思って見始めたが、国家権力に行き着く手前のメディアのなかにこそ闘うべき壁があることが描かれた。劇中で政界や権力組織への厳しい視点を随所に入れつつ、この物語が見せたのはなによりもテレビメディアによる辛らつな自己批判であるところが秀逸だった」と絶賛された。

このほかNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、NHKのETV特集「デザインには希望がある~三宅一生のまなざし~」も選ばれた。