嵐莉菜(18)が「マイスモールランド」で新人女優賞を受賞した。

受賞に「たくさんの方に評価いただき、すばらしい賞をいただいた。いただけると思っていなかった。私が出演している作品を見て、素晴らしい評価をしていただいたことが光栄。デビュー作で本格的なお芝居は初めてで、足を引っ張ってしまうんではないかと心配でしたが皆さんと作り上げることに仲間意識を覚えた」と時折、感涙で声を詰まらせつつスピーチした。

「マイスモールランド」は、クルド人の家族とともに幼い頃から日本で育つ17歳のサーリャが、あるきっかけで在留資格を失い、同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていた自身と、家族の日常が一変してしまう。そんな過酷な環境の中、東京に住む日本人の少年・聡太との出会いをきっかけに、アイデンティティーに葛藤しながらも成長していく物語。

嵐は劇中で主人公のサーリャを演じた。日本、ドイツ、イラン、イラク、ロシアの5カ国のルーツを持つが、映画には自身の家族も出演した。そのことについて聞かれると「家族全員、オーディションで本当に受かっていた。こんなこと、普通ないよなと最初は恥ずかしかったけれど、そんなことは言っていられないので頑張った」と撮影を振り返った。

父には「トルコ語がペラペラな役だったけれど、私は話せないので、話せる父に発音を教えてもらい、上手だったと言ってもらえた」と感謝。「家族は実際、作品にも出ているので自分のことのように喜んでくれた」と家族の受賞の反応も明かした。

今後について聞かれると「お芝居の楽しさを教えていただいた。皆さんのサポートがなければ、この場に立てなかった。お芝居の基本、学びがあった。作品、役、お芝居で学び、感じたことをスクリーンから伝えられる女優になりたい。受賞に恥じないよう、精進したい」と抱負を語った。