英国のヘンリー王子(38)が、5月6日に行われるチャールズ国王の戴冠式に単身で出席する計画だと英デイリー・メール紙が報じた。昨年配信されたネットフリックスのドキュメンタリーと先月発売された王子の回顧録「スペア」で国王や兄ウィリアム皇太子ら家族を攻撃して物議を醸す中、戴冠式に出席するための「ハリー・イン・ア・ハリー(ハリーが急いで)」と名付けられたオペレーションが進められているという。

王子は戴冠式に出席するため帰国するものの滞在時間はわずか48時間で、妻のメーガン妃や2人の子どもたちは同伴せず、単身での帰国になるといい、まさに「急いで行って帰ってくる」というオペレーションになると伝えている。戴冠式が行われる5月6日は夫妻の長男アーチー君の4歳の誕生日であることから、メーガン妃は米カリフォルニア州の自宅にとどまって息子の誕生日を祝い、王子は戴冠式に出席したあととんぼ返りする予定だという。

同紙は1月、王子夫妻の出席を望む国王が英国教会のトップであるカンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー氏に仲裁を頼んだと報じていた。説得するための譲渡も用意しており、目立つ席を用意することや称号を今後も保持することを認めることと引き換えに出席するのではないかと伝えていた。一方で、皇太子は「自分たちの宣伝に利用する恐れがある」と反対の立場を示し、家族の間で王子夫妻の出席を巡って意見の相違があることも報じられている。

出席が実現すれば、昨年9月にエリザベス女王が死去して以来の帰国となり、「スペア」が発売されて以降初めて家族と顔を合わせることになる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)