乃木坂46鈴木絢音(24)の卒業セレモニーが28日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで行われた。13年3月28日にオーディションに合格した2期生最後の1人。まる10年の活動を終え、グループから卒業した。

冒頭1人で登場し、センター曲「自惚れビーチ」でスタート。後輩たちが次々と集まり、3期生、4期生、5期生と次々と目を合わせ、笑顔を見せた。13年に2期生として加入後初めてパフォーマンスした思い出の楽曲「走れ!Bicycle」を続け、「会場にお越しの皆さんも配信をご覧の皆さんも、最後まで楽しんでいってくださ~い!」と呼びかけた。

序盤のMCでは「まだ卒業する実感が全然なくて、セレモニーが進んでいくにつれて実感が湧いてくるんだろうなって、寂しい気持ちもちょっとだけあります」とほほ笑んだ。加入10周年記念日のセレモニー開催は鈴木の強い希望から実現したという。セットリストも全て監修し、「後輩ちゃんともっとお話がしたい」と題した特別企画も行った。

ユニット曲コーナーでは「Am I Loving?」を宮城県出身の久保史緒里(21)、岩手県出身の佐藤璃果(21)と披露。自身は秋田県出身で、東北出身メンバー3人でパフォーマンス。「東北魂」と書かれたタオルを掲げた。「ちょっと緊張したんだけども、東北は今WBCとかもあってめちゃめちゃ熱いし、それに乗じて、やっちゃえ~! って」と笑った。

また研究生時代を経験した2期生6人の楽曲「ボーダー」は、林瑠奈(19)ら「坂道研修生」出身の4期生5人とともに披露した。「私にとって大事な曲だから、一緒に披露したみんなとやりたいなと思いました」と説明した。矢久保美緒(20)からは「ファンとしても曲選めっちゃ最高、って思いました。それを見たかった! っていうのをやってくださっていて…」と感激していた。

後半にはアンダー楽曲「新しい世界」「自由の彼方」、初めて選抜入りした「ジコチューで行こう!」をパフォーマンスし、間奏では与田祐希(22)のほっぺにキス。「羽根の記憶」も披露した。

先月、最後の1期生となった秋元真夏(29)が卒業しており、乃木坂46は3、4、5期生のみとなる。鈴木は本編ラストに「2期生はもう私1人で、2期生曲のオリジナルメンバーも私1人になって。披露するのはちょっと寂しいけれど、頼もしい後輩たちの力を借りて、今日は歌いたいと思います」と伝え、「アナスターシャ」を歌った。

アンコールは純白のドレス姿で登場。「ゆっくりと咲く花」をソロ歌唱した。「1人で歌ったことなかったから緊張しました」と笑った後、約5分間スピーチした。「10年間を振り返ると、出会いに恵まれた乃木坂人生でした。変わり者って言われてどこにいてもなじめなかった私を受け入れてくれた2期生、メンバー。スタッフさん。ファンの皆さん。たくさんの優しさをありがとうございました」と頭を下げた。「乃木坂の10年間は、人生で一番美しい10年間でした」と言い切った。

卒業後については「ちょっとだけお休みして、未来のことを考えて。そんな時間が私には必要なのかなって思いました」と説明しつつ、「頑張りたいって決心がついた時には、皆さんの前に戻ってくると思います。最後にもう1つわがままを言うのなら、私のことをまた見つけてくださったらうれしいです」と呼びかけた。

ラストは「私のことを10年間導き続けてくれた曲」という「君の名は希望」。「これからも乃木坂46がキラキラ輝き続けますように。そんな願いを込めて歌います」と明かした。

その後、卒業した同期の堀未央奈、新内眞衣、伊藤純奈、山崎怜奈、相楽伊織、伊藤かりんがサプライズで登場した。「絢音~やっほ~」「来ちゃった~」と声をかけられると、鈴木は「知らない知らない!! やだ~!」と驚き、涙を流した。6人からそれぞれ感謝とねぎらいの言葉を送られ、「びっくりしちゃった…。人生で一番美しい日になったんじゃないかなと思います。皆さんのおかげです、ありがとうございました」と涙をぬぐった。

キャプテン梅澤美波(24)は「絢音さんが守ってきた乃木坂を、しっかりこれからも守っていくので。見ていてください。絢音さんが幸せでいることを祈っています」と誓った。鈴木は「みんなの活躍を見るのが楽しみです。無理せずに、頑張ってね。応援しています」とエールを送った。 幕が下りた後も「絢音」コールが起こった。再び後輩たちと一緒に登場した鈴木は「ありがとうございました~!」と感謝を伝え、大きな拍手を浴びた。【横山慧】