3月末で終了したTBSラジオ「たまむすび」(月~木曜午後1時)の後番組として4月からスタートした「こねくと」。
パーソナリティーには、女優で文筆家、電線愛好家の石山蓮華(30)が抜てきされ、個性豊かなパートナーとともに新番組を届けている。
フリーアナウンサー赤江珠緒(48)の「たまむすび」は11年続いた人気番組だった。どうしても前番組との比較で雑音も聞こえてくるはずだが、「たまむすび」の空気感を上手に受け継ぎながら、新番組らしさも盛り込まれた見事な離陸を果たした。
番組放送開始直前に、石山をインタビューをする機会に恵まれた。紙面に収まらなかったエピソードを紹介したい。
インタビュー直前に行われた新番組発表会見で、木曜パートナーの土屋礼央(46)から「我々の気がつかない当たり前のことをいろいろと妄想できる。昼のラジオにあっている方なんだろうな」と紹介されていた。
「妄想力」の源が知りたくなり石山に聞くと、サウナで人の話を聞くのが好きだと明かした。「何か人間観察というほどではないんですけど、人の話、人が安心して話している会話、特にサウナでおばちゃんたちが話しているのを聞くのが結構好きですね」。
続けて「『うちの店に小松菜を運んでくれるお兄ちゃんがもうかっこいいのよ~』みたいな。個人情報もいっぱい話していて、『お子さんがふたりいて、シングルで子育てをされていて、すごくまじめでいい子なんだよね~』って。バレンタインにマフィンを上げたらホワイトデーにチョコレートを返してくれたらしくて、『いいやつじゃん!』って思って(笑い)。熱かったので私はそこで出ちゃったんですけど、(続きが)気になりますね~」とうれしそうだった。何げない会話だが、そんな“普通”の会話をヒントに「こんな人なのかな」と「妄想力」を鍛えているようだった。
生活の基盤となる帯番組のパーソナリティーに就任したが、女優ということで、舞台やドラマ、映画などの出演もある。「こねくと」に向けた準備、告知番組「あだぷと」を放送していた3月には出演舞台「背信者」の公演が重なった。「どうするんですかね。えへへ。でも稽古はお昼なので、いけると思いますし、舞台も土日。お昼の公演とかってだいたい金土日とかにしかないものが多いので、意外といけるんじゃないかなとは思っています!」と前向きだ。そして「お話をいただけたら、できる限りでやりたい」とやる気をみせた。
また、インタビュー紙面でも書いたように、電線をこよなく愛し、ケーブルに囲まれることが幸せだという。ワイヤレスイヤホンが全盛の現代に、どんなイヤホンを使用しているのか気になった。質問すると、おもむろに近くにあった自身のリュックサックを探り、イヤホンケースを持ち出した。「本当にずっと有線派だったんですけど、宇多丸さんの(TBSラジオ)『アフター6ジャンクション』に(ゲストで)出たときも『絶対有線』って言ってたんですけど、最近買いました。ワイヤレス」と笑った。「これはですね、もちろん有線を買いにいったんですけど、見た目が良かったんです。(ケースの)基盤が見えるものが好きで、でも基盤が見えて有線だと桁が1個違うんですよ…。なのでちょっと安価であるっていうところと見た目です」と購入の決め手理由を説明してくれた。そして「インターネット経由でradiko(ラジコ)で聞く時はこれなんですけど、持ち運びのラジオ時は、有線でしか聞けないので、その時ははまた有線に戻ってかな~」とやや上を向いてつぶやいた。
こだわりが強いようで柔軟さも持ち合わせている。早くも番組開始から3週間がたった。まだ30歳。「なんか『こねくと』さんというかTBSラジオさん側がいいよって言ってくださるうちは、いつまでもいつまでもやっていきたいっていう気持ちです」。自然と街に溶け込む電線のように、リスナーの生活にすっと溶け込む番組になっていきそうだ。【佐藤成】



