NHKは26日、次期連続テレビ小説「ブギウギ」のロケ中、重要文化財が破損したと発表した。

NHKによると25日午後3時すぎ、滋賀県東近江市の百済寺で、同番組のロケを行う中、本堂の濡れ縁で撮影のリハーサルを始めた直後に、濡れ縁の床板を支える木材が折れ、縁の板が一部はずれたという。

百済寺の本土は国の重要文化財に指定されている。ロケは直ちに中止し、NHKは同寺に謝罪するとともに関係機関に報告したという。出演者や関係者にけがはなかった。

NHKでは「貴重な文化財を破損したことを深くお詫びいたします。関係機関の指導に従い、修復等に適切に対応してまいります。改めて文化財の保護を徹底します」とコメントしている。

「ブギウギ」は今秋スタート予定で、戦後の大スター“ブギの女王”笠置シヅ子さんをモデルにしたドラマ。大阪の銭湯「はな湯」の看板娘・花田鈴子が、大スター歌手へと成長していく様を描く。ヒロインの鈴子役は趣里(32)が務める。ドラマの収録は3月中旬にスタートしていた。

公式サイトによると、百済寺は西暦606年、聖徳太子によって創建されたという近江国最古の寺院。1400年超の歴史を持つ。