宝塚歌劇団花組トップ柚香光が29日、大阪・梅田芸術劇場で、東上主演作「二人だけの戦場」初日を迎え、麗しい軍服姿でファンを魅了した。

真っ白な軍服、ネイビー系、そして革のロングコートに帽子…。華麗に衣装を着こなした柚香は、理想に燃える青年士官の苦悩、恋、友情を熱く表現した。

複数の自治州で成り立つ架空の連邦国家が舞台。作・演出は正塚晴彦氏で、1994年に一路真輝、花總まりで初演された。

士官学校を優秀な成績で卒業したシンクレアは、同期の親友士官クリフォードとともに辺境の基地への赴任を志願。着いた先で、虐げられる少数民族を知り、その民族の娘ライラを助け、恋に落ちる。

柚香は主人公のシンクレアを情感たっぷりに熱演。親友クリフォードには、花組スター永久輝せあがふんし、繊細な演技力で芝居に深みを与え、ライラはトップ娘役星風まどかが、純粋で一本気な娘を見事に表現した。

前日28日夕には、同劇場で通し舞台稽古に臨み最終確認。稽古を終えると、柚香は「みんなで、相手を信頼しあい、大切につとめて参りたいと思います」と言い、幕開けに備えていた。

梅田芸術劇場は5月6日まで。東京建物Brillia HALLで、5月13～19日。