矢沢永吉と浜崎あゆみのものまねで知られる夫婦漫才コンビ、かりすま~ずの幹てつや(56)が城田優主演、演出の舞台「ファントム」で初のミュージカルに挑戦中だ。

7月22日からの大阪公演を終え、8月14日から始まる東京国際フォーラムでの東京公演(9月10日まで)を控えている。さまざまな役柄を演じるアンサンブル・キャストとして警官、パリの上流階級、オペラ座の地下の住人という3役をこなし、約10曲のコーラスにも参加する。共演は子役からミュージカル「アニー」に出演する役者や、ダンスの教師と一流のプロばかり。稽古中は休憩時間にもスマホを手にレッスン場の片隅でダンスや歌を覚えたという。

2年前の5月からオーディションを受け続け、やっと“夢だった”ミュージカルの舞台にたどり着いた。幹は「ミュージカルを目指したのは2021年(令3)の54歳の時。コロナでお笑いの仕事がなくなったのをきっかけにいろいろなことを思い出したんです。元々歌うことが大好きで、自らも歌ネタを中心に表現してきたこともあり、歌いながら演じるミュージカルの舞台には憧れておりました」。

2016年にNHK BSのドラマ「鴨川食堂」で、19年に68歳で亡くなった萩原健一さんと共演。「好きだったら役者やってみろよ」と勧められた。「ネットで調べて、近所でやっていたミュージカルの有料ワークショップに申し込みました。初めてのミュージカル体験はあまりにも楽しくて、その後本格的にボイストレーニングを始め、オーディションのチャンスを待ちました」。今年7月22日の「ファントム」大阪公演で、56歳でのミュージカルデビューを果たした。「アンサンブルでの56歳デビューは恐らく日本で最年長だと言われています」と話している。

1988年に桂文枝(当時桂三枝)が率いていた「維新塾」に入門、芸能界入りした。幹は「師匠に出演が決まったことを報告すると、今まであんまりほめてくれたこともなかったんですが、珍しく『よく頑張った』と喜んでくれました。師匠もミュージカルが好きで、オペラの舞台にも出演してますので」。

ミュージカルに出演したことで、お笑いでは経験できなかった経験をした。「ミュージカルでは、感動したらカーテンコールで客席総立ちのスタンディングオベーションが起こるのですが、今までは見に行く側だったので、その景色を客席からしか見ることが出来ませんでした。『いつか舞台に立ってこの景色を舞台から見てみたい』とずっと願ってました。その夢がかないました。初めて見た時は感謝と感動で涙があふれて止まりませんでした」。

15年に結婚した、妻で相方のあゆ(38)との間に3歳になる長女がいる。「最近、長女がバレエを習いだして自作自演の曲をよく歌ってるんです。将来ミュージカルをやってくれるんじゃないかなと期待してます。自分もこれからさらにミュージカルに挑戦して、かりすま~ずで“ミュージカル漫才”に挑戦して、披露してみたいと思います」と話している。