舘ひろし、柴田恭兵が演じるタカ&ユージの刑事コンビが活躍する人気シリーズの最新映画「帰ってきたあぶない刑事」の製作発表会見を取材した。
日本テレビ系連続ドラマが放送開始したのが86年。続編ドラマや映画も作られ、24年5月の映画は8本目となる。37年間、ずっとバディでいた2人。作品を超えた関係は言葉の端々に出ていた。
会見後、2人にプラスアルファで話を聞くと、強固な関係性の揺るぎなさを一層感じた。
柴田は「僕が一番、舘さんのファン」と断言した。「舘さんの魅力を僕が一番知っている。本当にチャーミングだったり、強さだったり、迫力だったり、すごくおしゃれであったり、根っこのすごい優しさであったり。僕が一番知っている。恋人よりも奥さんよりも」と笑い「舘さんじゃなかったら、こんなにも長くはできなかったと思います」ときっぱり話した。
新作映画は16年公開の「さらばあぶない刑事」以来、8年ぶりのシリーズ作品となるが、会うとすぐにいつもの関係になるという。柴田が「ずっと一緒にいた気がします」と言えば、舘も「昨日まで一緒に撮影してたっていう感じで会えます」と話した。
舘は、若いころからの変化も語った。「最初のころ、すごく競争心があったんです。柴田恭兵という人に負けちゃいけないって。僕と違ったお芝居をする人だからやりづらいなと思ったりしてたんですけど、それは結局僕の嫉妬心。こんなお芝居ができたらきっとすばらしいなと思うと、彼がしゃあしゃあとやっちゃうから」とした。そして「何年かしてお互いにお互いが多分認め合うようになって、それからの2人はすごく楽だったし、前にも増してパワフルになった」と話した。嫉妬心があった、本人を前にして言える関係なのだということも感じた。
会見では、テンション高めに質疑応答に応じていた2人だったが、互いを見やり、気づかい、静かに話す姿が印象的だった。
前作映画の公開から2年10カ月後の18年11月に亡くなった、「あぶない刑事」シリーズ生みの親、プロデューサー黒澤満さんへの思いも語った。
タカ&ユージを誕生させてくれた黒澤さんを思い、舘は「僕らがまだ30代で、この2人を出会わせてくれたということにすごく感謝しています。どうしてこの2人だったんだろうって今でも思いますけど、黒澤さんの中にやっぱりビジョンがあったんでしょうね。尊敬する映画人です」とあらためて感謝すると、柴田も、うん、うんとうなずき「本当にそう思います。恭兵とひろしを掛け合わせて何か生まれるだろうと、黒澤さんが舘さんの相手に僕を指名してくれたんだなと思います」と謙虚に語った。
新作では、タカ、ユージが「T&Y探偵事務所」を横浜に開いているという設定。プロモーション用に作った名刺を見せてもらい、せっかくなので名刺交換をするというおまけも付いた。舘が「名刺交換したことないからなあ」とぎこちない手つきをしていたのもおもしろかった。【小林千穂】



