カリフォルニア州を含む4州で弁護士資格を持つ米「ブラックベルト・リーガル弁護士法人」代表の吉田大氏が29日、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)に リモート出演。MLBドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平氏(39)の違法賭博問題について言及した。

吉田氏によると、「勝手に」送金の可能性は、本人になりすましての送金、2つ目は範囲を決めて委任する権利を悪用しての送金と2つあるという。米国では「Check writing privileges」と呼ばれる、日本の金融機関における「代理振込権」で、口座名義人の許可を得た人物の送金が可能になるシステムで、本人確認不要の送金限度額は50万ドル(約7500万円)だという。

吉田氏は「アメリカにおいて送金は、日本と同じように本人確認、パスワード等々を行い、場合によってはワンタイムパスワードのようなものがあります」と説明した。

さらに送金の金額上限について「ある一定の金額までは送金ができるんですけど、ある一定の金額を超えた場合、例えば私がアメリカで家を購入して頭金を振り込む場合、今回よりはるかに小さい金額ですけども、銀行から電話が本人確認を行った上で、送金事由の証明をしてくださいと。契約書のコピーを確認して初めて送金ができると。マネーロンダリング(資金洗浄)を意識した、制度になっています」と説明した。

さらに「富裕層であったとしても、50万ドルまでは、本人確認しなくても送金できる。大谷選手の資金を考えると、あったのかと思います」と私見を述べた。

大谷は26日、事件発覚後初めて会見し、賭博や負債送金などへの関与を全面的に否定した。一方で、水原氏がなぜ大谷の銀行口座にアクセスして450万ドル(約6億7500万円)もの巨額の資金がなぜ送金できたのか、大谷がなぜ気がつかなかったのかなど、解消されない疑問点も残った。