芸は身を助ける。躍進中の若手俳優、吉田晴登(24)を取材し、話を聞きながら、そんな言葉を思い出した。

日本テレビ系連続ドラマ「なんで私が神説教」ではママ活する高校生を演じ、葛藤する心境を繊細に表現。「共演した小手伸也さんが『君、良かったよ』って言ってくださったんです。番組のプロデューサーさんづてで、他の共演者の方も褒めてくだっていたと聞きました」。確かな手応えで役者としてのステップアップを感じている。その好演の記憶が新しい今、絶好のタイミングでテレビ東京系「ウルトラマンオメガ」の放送がスタート。まさに追い風だ。

吉田本人は謙遜していたが、特技の1つがアクション。一時は毎日のようにスタントチームに交ざってアクションの練習に励んでいたほどだ。「ウルトラマンオメガ」の劇中では身体能力の高さが垣間見えるシーンも登場する。演じるホシミコウセイはウルトラマンオメガの相方的存在。戦いのシーンでは「攻撃を受けるリアクションがあったり、アクションの経験が活きたシーンがいっぱいあります」という。重ねてきた努力が報われた瞬間となった。

聞けば、また別の作品ではボディーダブルをスタントなしでやり遂げたこともあるという。乗馬ライセンス3級も取得済み。「大河ドラマとか、キングダムみたいなアクション系の作品にも出てみたいです。ウルトラマンも世界に発信される作品だと思うので、この作品を機にじゃないですけど、僕も世界に向けて発信できる作品の顔になってメッセージを届けていきたいなと思います」。現実味を持って夢を描いた。

取材を経て好感を覚えたのは、妥協しない姿勢。取材中は、時間がたつにつれ作品や芝居について語る熱がヒートアップ。芝居、仕事への意欲にほかならない。インタビュー時間はあっという間に50分を超えた。「しゃべりましたね…」と笑いつつ「言い残したことはないかな」と反すう。写真撮影では、アクション感のある写真を、というこちらのムチャブリにも快諾してくれた。カメラマンと角度、シチュエーション、綿密に打ち合わせしながら約30分かけて何テイクもトライ。ストイックさと誠実さもある種の“武器”。活躍の広がりを楽しみに待ちたい。【望月千草】