元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(56)が18日、ABCテレビ「newsおかえり」(月~金曜午後3時40分)に出演。緊張関係が続く日中問題に改めて持論を展開した。
橋下氏は、台湾有事を巡る高市早苗首相の答弁について「高市さんが答弁書通りに読まなかったのを批判されるのは違う」としつつ、「必ず戦略を持たないと。戦略は全くないと思う」とダメ出しした。
自身の意見を「超少数みたいなんで」と言いながら、「日本がちゃんと力を持ってたら、勇ましいこと言うなら言いましょう。ただ、日本と中国の力関係を冷静に見たときに、向こうは核兵器を持って、東京でも大阪でもミサイルを何十発でも撃ちこめる。空母、戦闘機、潜水艦、艦船の数も違う。こんな状況で勇ましいことを1歩踏み出せばどうなるか。日本は北京に撃ち込めるミサイルを1発も持ってない」と現状を分析。「今は力を持つ段階。勇ましいことは言わず、総合判断、総合判断で。非核三原則を変えるべきだし、核共有も考えるべきだし、原子力潜水艦も持つべきだし、それをやってから1歩踏み出すべきだというのが持論です」と見解を披露した。
台湾有事に限らず、米軍が攻撃されれば、日米同盟上、存立危機事態に当たると言い、「(発言の)撤回はダメ。存立危機事態には当たるから。ただ、今までと違ったちょっと踏み込んだ説明の仕方をしてしまったから修正します」と政府の見解を出すべきだと主張。
その理由について「今の状況を政治家がどうやって収めるのか。国会議員が『これでいいんだ。今まで中国に言われっぱなしだったから言ってやったんだ。このまま行け』って言うのはいい。国会議員は永田町の安全なところにいるから。でも、自衛隊の現場ではレーダー当てられてる」と中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射について言及し、「火器管制レーダー当てられたら、アメリカの戦闘機ならミサイルを撃ち返している。普通はそう。僕が言いたいのは、毅然(きぜん)たる対応と言うんだけど、火器管制レーダーを当てられて日本は抗議しかしていない。めちゃくちゃカッコ悪い。高市さんが本気で毅然(きぜん)たる対応をやるというなら、レーダーを当て返したらいい。それくらいの覚悟を持って、予測をして、この発言をしなければならないのが総理の立場。その覚悟がない、力もないんだったら、総合判断でとにかく耐えないと」と改めて高市首相の答弁に苦言を呈した。
橋下氏は「高市さん大応援団が中国と密にすると『親中だ』『媚中(びちゅう)だ』と散々批判する。僕なんて“中国の代理人”って言われてる」と自身の発言が中国寄りだと批判されていることを紹介。
横山太一アナウンサーから「代理人なんですか?」とツッコまれると、「違う違う違う」と苦笑いしながら、「口だけ番長が1番イヤなんですよ。力もないのに威勢のいいことを言うのは絶対にボコボコにやられる。日本が太平洋戦争に突入していったときもそうなんでね」と発言の真意を明かした。
日中関係のパイプ作りの重要性を掲げ、「高市さんの周りはそういうパイプをことごとく批判してきた。二階(俊博)さんのことは『媚中だ』、林(芳正)総務大臣のことも『親中だ』、僕にも『中国の代理人だ』。そういうのじゃなくて、ちゃんと話ができるラインを作らないと。中国が圧力を加えてきてもへーこらする必要はないけど、政治が収束させないと」と語った。



