綾野剛(43)が19日、東京・テアトル新宿で行われた主演映画「星と月は天の穴」(荒井晴彦監督)公開記念舞台あいさつに登壇し、咲耶(25)との共演シーンで「父性が湧いた」と振り返ると、笑いが止まらなくなった。
「星と月は天の穴」は、吉行淳之介が66年に発表した小説が原作。綾野が演じる矢添克二は、妻に逃げられて以来、女を愛することを恐れる40代の独身小説家。心の穴、愛されたい願望を埋めるように娼婦と体を交え、誰にも知られたくない秘密をコンプレックスとして抱え、執筆する恋愛小説の主人公に自らを投影し愛の可能性を探求するのが日課の“こじらせ男”。女性を拒む矢添の心に無邪気に足を踏み入れ、奇妙な情事へと至る女子大生の瀬川紀子を咲耶、矢添のなじみの娼婦・千枝子を田中麗奈(45)が演じた。
矢添が車で紀子を送っている最中に事故を起こし、病院でレントゲンを撮るシーンがある。ケガこそしなかったものの、ひた隠しにしていた入れ歯だったことがレントゲンでバレてしまい、矢添が慌てる中、紀子は2人を親子だと思い込んだ医師を前に「お父さん(ケガがなくて)良かったね」と口にするシーンだ。
綾野は「アドリブって言うのが、本当になくて」と作品と撮影を振り返った流れで「歯が入れ歯であると気付かれ、慌てふためいてる時『お父さん、良かったね』と言われ…はははっ(父性が湧いたのを)受け入れるまで時間はかかりませんでした」と笑いがこらえられなくなった。
咲耶は「絶妙なところで『言って』と監督に言われた」と、荒井晴彦監督(78)のディレクションだと明かした。綾野は「あれは、楽しかった。琴線の中で滑稽を生きると楽しい。間合いが完璧すぎた…あれを凌駕するセリフはない」と言い、また笑った。



