3月に待望のカムバックを果たしたBTSのワールドツアー「ARIRANG」日本公演を取材する機会に恵まれた。2日間で11万人を動員し、2019年から7年間待ちわびたARMY(ファンの総称)の歓声と熱狂に満ちあふれたライブとなった。
今回のライブの熱気は異様だった。日本公演のチケット争奪戦は激戦で、記者の周囲でもチケットを入手できなかった友人がかなりいた。入場ゲートの外ではチケットを取れなかった“音漏れ勢”が多数見られ、会場内に入る前から異様な空気感が伝わっていた。ドームの中でも、開演直前にスタンドではウエーブが何周にもわたって行われ、BTSコールも沸き上がり、メンバーの登場前からARMYの思いがあふれ出しているようだった。
7人がステージに姿を見せた瞬間、すさまじい爆音を浴びた。東京ドームでのライブ取材は何度も行ってきたが、この日ほどの大歓声を聞いた経験はなかった。地鳴りのような、屋根が突き破れそうなほどの、耳がおかしくなりそうな…。思わず「すっご」と言葉が出てしまうほどのすさまじい大歓声だった。最後までスタンドから放たれる爆音は鳴りやまず、終盤まで大歓声が続いた。公演後にお話を伺ったARMYの方々がもれなく声を枯らしており、日本のARMYの皆さんがいかにBTSの来日を待っていたかが伝わってきた。
会場が一体となって声援を送り、1人1人が自分の目でライブを焼き付けていた。メンバーも時折東京ドームの熱気に驚いているような表情を見せ、Jin(33)は「(前日に)メンバーと終わった後に一緒に夜ご飯に行ったけど、すごく幸せでうれしかったと言っていました。多分、今日も同じような話をすると思います」と話し、j-hope(32)も「ツアーのスタートを東京で迎えられて本当によかった」。RMは「今日は皆さんがスマホよりも自分の目で僕たちを見てくれました。本当にうれしかったです」と感謝を語っていた。
異様な熱気の理由には、男性ARMYが多かったのもあるだろうか。最後のMCでSUGA(33)が「男性ファンだけ叫んでもらえますか?」と問いかけると、プロ野球の試合を思わせるほどの野太い声がドーム中に響いた。取材に応じてくださった神戸から来場したという10代の男性ファンも「盛り上がりがすごかった。男性ファンの多さに安心しました」と笑顔で話していた。世代、性別を問わず、幅広い層から愛される世界的スーパースターだからこその光景で、記者席の報道陣も驚きの声を上げていた。
入社3年目の記者にとって、BTSのライブ取材は初。初のBTSのライブは、最初から最後までファンの熱量に驚かされ続けた。【野見山拓樹】



