投資会社「クオンタム・エンターテイメント」(東京)が実施していた吉本興業株の株式公開買い付け(TOB)が成立する見通しとなったことが29日、分かった。

 関係者によると、成立条件だった発行済み株式総数(吉本興業が所有する自己株を除く)の7割を超え、9割近い応募があったもようだ。クオンタムなどが30日に正式発表する。

 TOBは、9月14日から10月29日まで実施。1株1350円で買い付けていた。

 計画によると、クオンタムには在京の民放各社やソフトバンクなどが出資。クオンタムは今後、手続きを経て、残る株式を買い取り、完全子会社化。吉本興業株は東京、大阪両証券取引所1部の上場は廃止される。吉本興業の社名は残し、大崎洋社長と吉野伊佐男会長は経営陣にとどまる。

 [2009年10月29日20時14分]ソーシャルブックマーク