昨年7月に開催して大反響を呼んだAKB48のグループ内の人気ランキングを決めるファン投票「AKB48総選挙」が再び開催されることが25日、横浜アリーナで行われたAKB48コンサートで発表された。5月下旬に投票を開始して、6月9日の東京・JCBホールで開票。投票結果の上位21人が、8月発売の17枚目シングルを歌う選抜メンバーに選ばれる。

 AKB48のグループ内の序列が決まる「アイドルたちの仁義なき戦い」が、再び始まる。結成4年で初のアリーナコンサートが幸せムードいっぱいで終わろうとした時だった。

 突然、大型スクリーンに登場したAKB48劇場の戸賀崎智信支配人が「AKB48選抜を解散します!」と宣言した。国会の衆議院解散風の映像が流され「2010年

 AKB48総選挙」の文字。瞬間、会場を埋めた約1万人のファンが大歓声を上げた。昨年7月、日本芸能史で初めて、人気アイドルグループに対して実施された人気投票。大反響を呼んだあのイベントの再開催が、サプライズ発表されたのだ。

 高橋みなみ(18)は複雑な表情で「今年もやるみたいですね…」。大島優子(21)は苦笑いし、前田敦子(18)の目は潤んだ。高橋が「皆がライバルになるというか…。正直不安もありますが…、『頑張ります』と言うしかないです」と声を詰まらせた。衝撃の大きさを物語っていた。

 初開催の昨年は、100人以上のメンバーが、うれし泣きと悔し涙に暮れた開票だった。デビューからセンターポジションで歌い続けてきた本命の前田が、圧勝でトップ当選。一方で、予想外の結果も出て盛り上がった。

 従来のAKB48は、新曲発売のたびに、歌や踊りの選抜メンバーを、秋元康総合プロデューサー(53)が決めてきた。ただ、総選挙開催時だけは、純粋なファンの人気投票で選出される。前回の2位大島も「私は上を目指すことをやめません」と誓っていた。非情な競争の始まりだ。

 この半年間で、AKB48の知名度は全国区に高まった。アキバ系オタクだけのアイドルだったのは、過去の話。この日の会場も、大半は春休みで駆けつけた中高生の男女だった。

 6月には、タイで再び海外公演に進出し、7月の代々木第一体育館、8月の全国ツアーも決定した。メンバー個々の名前と顔が、さらに広く認知されるチャンスでもある総選挙の盛り上がりが、さらなる飛躍への試金石となる。

 日刊スポーツは4月13日から芸能面で、大型連載「AKB48

 総選挙マニフェスト」をスタートさせます。総選挙に立候補するAKB48のメンバーらのインタビューを連日掲載。特写を含め、これまで明らかにされなかったメンバーの本音や、ファンの方へのアピールなどを語ってもらう予定です。さらに、投票権が封入される16枚目のシングル発売や、総選挙期間中の各種イベントも含めて、AKB48を徹底的にフォローします。ご期待ください。

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 [2010年3月26日8時0分

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