過激な言動で絶大な人気を集め、昭和と平成を代表する落語家で落語立川流家元の立川談志(たてかわ・だんし)さん(本名・松岡克由=まつおか・かつよし)が21日午後2時24分、喉頭がんのため都内の病院で亡くなった。75歳だった。

 仕事でハワイに滞在中の落語協会会長柳家小三治(71)は、国際電話で取材に応じ、悲しみの心境を語った。「身内が亡くなったのと同じ。とうとうきたか。本当の兄弟が亡くなった気持ちだ」と声を絞りだした。2日前には談志さんの夢を見たという。「顔を合わせただけだったんだけど、1年に1回くらいは(談志の)夢を見るんだよ。それでどうしてんのかなと思うこともあった」とし、最後に会ったのは約3年くらい前。地方だったという。修業時代に同じ釜の飯を食べた。「現代落語論を書いて、いつの間にか若者のバイブルというか、陰の聖書になっていたんだと思う。偉大になりつつあったんだなと思う」と話した。