13日に心不全で亡くなった俳優山田吾一さん(享年79)の通夜が18日、横浜市の双葉斎場で営まれ、俳優加藤武(83)滝田裕介(81)芦川よしみ(53)ら約220人が参列した。

 祭壇に飾られた遺影は、今年の8月に長女で喪主の亜樹さん(51)と孫2人とで北海道久遠郡せたな町へ旅行した時に、孫に撮ってもらったもので、遺族が選んだという。戒名は「放光院禅月悟道居士(ほうこういんぜんげつごどうこじ)」。ひつぎには、遺影でもかぶっていた愛用の帽子と、亜樹さんが編んだマフラー、思い出の写真を入れるという。

 山田さんは、13日に1人暮らしの横浜市内の自宅で夕食を作っている時に倒れ、近所に住む亜樹さんが発見、すぐに救急車を呼んだが、帰らぬ人になった。関係者によると、山田さんは04年に胸部大動脈瘤(りゅう)で倒れ、手術をしたことにより、喉が圧迫され声を発することができなくなる状態になったという。その後、約1年半のリハビリを経て仕事に復帰。以降は定期的に病院で検査を受けるなど健康に気を使っており、最近も不調を訴えることはなかったという。

 また、山田さんの代表作のNHKドラマ「事件記者」で山田さんと共演した滝田は「6日には友人の舞台を見に来たって。その時は元気だったらしいのに。俺たちに何も言わずにいっちまって…」と言い、唇をかんだ。

 葬儀・告別式は今日19日に同所で営まれ、加藤武が弔辞を読む。