活動を休止している歌手宇多田ヒカル(31)のカバーアルバム「宇多田ヒカルのうた」(今月9日発売)の収録曲が2日、分かった。井上陽水(66)浜崎あゆみ(36)椎名林檎(36)ら計13組の歌手が参加。「13組の音楽家による13の解釈について」という副題通り、制作者側は「各歌手の個性が盛り込まれた楽曲に仕上がった」としている。

 宇多田が関係者を通じ、完成盤を手にしたのは先月下旬。宇多田は「愛情を持って丁寧に作ってくださったことに誇らしさと喜びを感じて、涙が止まらなくなりました」と感激していたという。

 制作側は陽水に「叙情的な歌詞に、色気を表現できる方」として、「SAKURA

 ドロップス」を提案。独特のラテン調に仕上げた。一方、浜崎は「自分らしさを出せる曲」として、「Movin’on

 without

 you」(99年)を自らセレクト。あゆの特徴でもあるダンスミュージックのトレンドを盛り込んだ。

 あゆは選曲について「私的にヒカルちゃんとのリリースタイミングが近かったりなどの理由で当時よく耳にしていた思い出のある曲をチョイスさせていただきました。今でもこの曲を聴くと、あのころの日々が鮮明によみがえります」と説明。「原曲とはまた違った側面と魅力がプラスされたテイストになっていると思いますので、ヒカルちゃんはもちろん、多くの人に楽しんでもらえるとうれしいです」と話している。

 2人は同じ98年にデビューし、ヒットを連発した歌姫同士。宇多田は関係者があゆにカバーをオファーしたと聞くと「すごくいいアイデア」と喜んだという。