<高校野球秋田大会:ノースアジア大明桜3-0金足農>◇10日◇2回戦◇こまちスタジアム

ノースアジア大明桜(秋田)の最速146キロ右腕・橘高康太投手(3年)が10日、県独自の代替大会初戦(2回戦)で金足農を9回1死まで無安打に抑え、10奪三振1安打完封発進した。

プロ10球団、14人のスカウトが集う前で、最速143キロの直球と130キロ台後半のスライダーを低めに制球。「金足農とは、2年前の決勝で吉田輝星投手(現日本ハム)に負けて悔しい思いをしていたので、悔しさをぶつける思いで投げました。志望届を出すので、プロの人にどう評価していただけるか。印象に残るピッチングもしないとダメ」。あと2人でノーヒットノーランを逃した詰めの甘さや、5回の2四球も反省するなど意識も高い。

佐々木湧生、長尾光を加えた「最速140キロ超3年生右腕3本柱」がドラフト候補だ。DeNAで監督経験もある尾花高夫総監督兼投手コーチ(62)から、力みのないフォームを指導され、自身に最適な形を習得。体幹トレーニングの成果も結実し、昨年135キロだった球速は146キロになった。「甲子園はなくなってしまったけれど、投手陣として秋田と東北大会で無失点優勝が目標」。ゼロ行進で勝てる投手の評価を得る。【鎌田直秀】