第94回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)に、日大三島が38年ぶり2度目の出場を決めました。今日から連載「日大三島を語る」を2回、お届けします。初回は、西川真史部長(35)に聞く永田裕治監督(58)。前任校の報徳学園(兵庫)を率いて春夏通算18度の甲子園出場を誇り、就任2年目でチームを大舞台に導いた名将の手腕に迫りました。
【一覧】センバツ出場32校完全データ 戦力評価、主なOB・OG付き
永田監督が就任した2020年4月から約2年。自身も日大三島野球部出身の西川部長は、これまでのエピソードとともに名将の「すごさ」を語った。
最も印象深い言葉は「全員野球」。永田監督が掲げるテーマだ。象徴する出来事は昨年10月1日にあった。静岡高との秋季県大会準決勝(結果は延長10回5-2)を翌日に控えながら、登録外選手も含めて部員全員でノックを行った。「ノックを終えた選手の顔が違い、一体感を感じたのを覚えています。日頃から1つの練習メニューを全員でやったりと、気持ちの高め方が上手です」。
練習中の姿にも目を奪われた。計18度の甲子園出場を誇る指揮官。言葉だけでも説得力十分だが、時には泥だらけになってお手本を見せる。「スクイズの練習では、ボール球に飛び込んだりということもありました。先生自身が先頭に立って、おろそかにしてはいけないポイントを選手に感じさせる。そういう部分も勉強になります」。
優勝した秋季県大会直後には、東海大会までの詳細な日程が伝えられた。「選手にこういう意識付けをしたくて、この練習試合をするなど、詳細まで伝えられました。『甲子園』のために、先の先まで見ていらっしゃると驚かされました」。
西川部長が現在、誰よりも連絡を取っているのが永田監督だ。「練習の様子など、選手1人1人についての相談があり、確実に妻よりも多く連絡を取っています(笑い)」。38年ぶりに開いたセンバツの扉。その快進撃は、熱く厳しく、そして温かくナインを導く永田監督の手腕に支えられている。【前田和哉】

