「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」が20日、都内で開催される。事前に1位を公表した球団は9球団にのぼり、逆指名が撤廃された07年以降で最多となった。指名を公表した中で競合している選手はゼロ。先手必勝で一本釣りとなるのか、手の内を隠している球団が参戦してクジ引きとなるのか。2位以降の指名にも各球団の思惑が表れそう。毎年ドラマが生まれる運命の1日が始まる。


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12球団 公表済みの1位指名選手


球団1位指名選手所属位置投打
ヤクルト吉村貢司郎東芝右右
DeNA 非公表
阪 神 非公表
巨 人浅野翔吾高松商右両
広 島斉藤優汰苫小牧中央右左
中 日仲地礼亜沖縄大右右
オリックス曽谷龍平白鴎大左左
ソフトバンクイヒネ・イツア右左
西 武蛭間拓哉早大左左
楽 天荘司康誠立大右右
ロッテ 非公表
日本ハム矢沢宏太日体大左左

12球団の1位指名動向

ヤクルト=吉村貢司郎(東芝)

◆10月19日 スカウト会議後に取材に応じた高津臣吾監督(53)が、東芝・吉村貢司郎投手の1位指名を公言。「いろいろ話し合った結果、東芝の吉村投手を指名することを公言すると決めました。こちらの誠意を見せる意味も、ご本人に知っていただくためにも公表することにしました」と話した。

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DeNA

◆10月19日 スカウト会議を実施し、1位指名をドラフト会議当日に決定する方針を確認。1位候補は大阪桐蔭・松尾汐恩捕手(3年)を筆頭に、即戦力、将来性を含め、5人に絞り込んだ。競合した場合は昨年、小園を獲得した三浦監督がくじ引き役を務めることも決定。

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阪神

◆10月19日 ドラフト前日会議を行うも公表はなし。高松商・浅野翔吾外野手(3年)、大阪桐蔭・松尾汐恩捕手(3年)の二者択一で会議直前まで熟考する。競合の場合は、岡田彰布監督(64)が「星占いが良かったら…」とクジ引き役も辞さない構え。外れ1位候補には中大・森下翔太外野手(4年=東海大相模)をリストアップ。逆方向にも長打が打てる右の外野手。岡田監督は「本当に即戦力という右打ちでね。そのへんの見極めになるんちゃいますかね。社会人、大学生で右の即戦力もいるみたいなんで」と、補強ポイントを埋めるために幅広い選択肢から選んでいく。

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巨人=浅野翔吾(高松商)

◆9月28日 都内の球団事務所で10月のドラフト会議に向けたスカウト会議を行い、満場一致で高校通算68本塁打のスラッガー・高松商の浅野翔吾外野手(3年)を1位指名する方針を固めた。高校生野手の1位指名での入団となれば14年の岡本和以来で、高校生外野手だと球団初。競合必至のスラッガー獲得への熱意を12球団最速の“公表”で示した。

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広島=斉藤優汰(苫小牧中央)

◆10月13日 スカウト会議を行い、白武佳久スカウト部長(62)が、最速151キロ右腕、苫小牧中央・斉藤優汰投手(3年)の1位指名を明言。「次世代のエースになるだろうという素材型の選手を中心にいこうということになりました。カープに合う投手ではないか。イメージとしては1年はじっくり鍛えて投手として育てながら」と話した。

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中日=仲地礼亜(沖縄大)

◆10月19日 スカウト会議後に立浪和義監督(53)が、沖縄大・仲地礼亜投手の1位指名を公言。「真っすぐも速いし、コントロールもいい。体も強く、将来的にも長く中日を背負ってくれる投手」と話した。

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オリックス=曽谷龍平(白鷗大)

◆10月14日 オリックス福良淳一GM(62)が京セラドーム大阪で代表取材に応じ、白鴎大の曽谷龍平投手(4年=明桜)を1位指名すると公言した。福良GMは「うちの補強ポイントで、NO・1の評価。真っすぐも強いし、スタミナもある」と指名理由を明かした。

ソフトバンク=イヒネ・イツア(誉)

◆10月10日 永井智浩編成育成本部長兼スカウト部長がオンラインで取材対応し「イヒネ・イツア選手に1位入札します。シンプルに、スカウトの評価が一番高かった選手。大型のショートとして、近い将来レギュラーになってくれるポテンシャルがある」と明言。7日に王球団会長らも交えてスカウト会議を開き、1位指名を決定した。

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西武=蛭間拓哉(早大)

◆10月11日 早大・蛭間拓哉外野手のドラ1指名を公表。渡辺久信GM(57)は「(チームの)1つのウイークポイントに当てはまる選手。走攻守そろっている。打撃は広角に、右も左もしっかりしたスイングで強い打球を打てる。肩、足も高い能力を持っている。常に全力疾走、全力プレーをする。ポテンシャルも高い」と理由を説明した。数日前のスカウト会議で決まった。

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楽天=荘司康誠(立大)

◆10月18日 立大・荘司康誠投手の1位指名を公表。石井一久GM兼監督(49)は「ポテンシャルは将来のイーグルスの中でも主戦というところで活躍してくれる選手だと思う。球の力だったり変化球のキレというところは非常に優れたものを持っている。長く先発の屋台骨を構築してくれると思って指名させていただこうと決断しました」と理由を説明した。この日都内でミーティングを行い、決定した。

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ロッテ

◆10月19日 2日連続でスカウト会議が行われたが、結論は出なかったもよう。吉井新監督は「突然決まった監督なので」とし「今回は球団主導で」とクジ引き役に徹する。競合回避も視野に入れつつ、1位は東芝・吉村が最有力候補とみられる。即戦力の二遊間も補強ポイントに挙げられ、二塁守備や俊足好打に定評がある駒大・林らが上位指名候補にリストアップされる。

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日本ハム=矢沢宏太(日体大)

◆10月11日 2軍施設の千葉・鎌ケ谷でスカウト会議を開き、日体大・矢沢宏太投手(4年)をドラフト1位指名することを決めた。稲葉篤紀GM(50)が公表した。

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【イラスト】公表済みのドラフト1位指名選手 10月19日現在
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