3位ソフトバンクは16日から敵地エスコンフィールドで日本ハム3連戦を行う。先陣は石川柊太投手(31)で、2戦目はベテラン和田毅投手(42)、3戦目は東浜巨投手(33)が先発予定。2位ロッテには1ゲーム差と接近しており、北の大地で2位浮上も可能だ。石川はこの日、札幌市内で最終調整。3年前の9月15日にクモ膜下出血のため55歳で亡くなったコンディショニング担当・川村隆史さんに快投を誓った。

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悩めるノーノー右腕はシンプルに意気込んだ。「投げている感じは悪くない。1人1人のバッターに向かっていければ」。石川は無安打無得点試合を達成した8月18日の西武戦以降、3試合で0勝2敗。9月は2試合とも5回持たずにKOされている。苦しい投球が続いているが、特別な「9月15日」に心機一転、再起を誓った。

石川 本当に今でも恋しくなる。

3年前のこの日、当時チームのコンディショニング担当を務めていた川村隆史さんが、クモ膜下出血のため55歳で亡くなった。ケガや成績不振の選手たちには、ひょうきんなキャラクターを演じながらモチベーションを上げる、チーム全員から慕われる存在だった。今でもペイペイドームには川村さんのユニホームが飾られているという。石川は「自分の中では、毎日川村さんに対する思いや感謝を持って戦っている。普段から川村さんに対しての感謝を忘れないでやっているつもりです」と話す。

命日のこの日は試合こそなかったが、先発する16日の日本ハム戦に向けて最終調整を行った。「思いを再確認できた日。天国で見ている川村さんに向けて情けない姿を見せない、叱咤(しった)激励されないように。『よくやった』と言われるようなピッチングをして、喜んでもらえるような戦いがしたい」と、川村さんに快投を誓った。

まずは約1カ月ぶりの5勝目を目指す石川でカード初戦を取る。2戦目以降はともにチーム2位タイの6勝を挙げているベテラン和田、東浜と続く見込みだ。2位ロッテとは1ゲーム差。3連戦の結果次第では2位浮上も可能で、2・5差で追われる4位楽天を突き放せる。石川は「この1試合を無駄にしないようにという気持ちで戦っていきたい」と、再度引き締めた。【只松憲】

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