日向坂46加藤史帆(24)が、自身とグループの成長と変化を振り返った。日向坂46のドキュメンタリー映画第2弾「希望と絶望」(7月8日公開)の見どころを明かし、苦しんだ時期や悔しい思いについても赤裸々に語った。「最強」から「最強天使」へ。かとしはさらに強く、貪欲だ。

凜(りん)とした表情を見せる加藤史帆(撮影・宮地輝)
凜(りん)とした表情を見せる加藤史帆(撮影・宮地輝)

「希望と絶望」というインパクトのあるタイトルに「最初は驚きました」と振り返った。「確かに大変なシーンもあるんですけど、ハッピーな締めくくりになっていると思います。いろいろあるけど前向きに奮闘している姿が映っているので、安心して見ていただいて大丈夫だと思います!」と呼び掛けた。

映画は今年3月の初東京ドームライブまでの2年間に密着したもの。同公演は19年12月の開催発表後、コロナ禍で2度延期になった。この間、自身は昨年5月発売の「君しか勝たん」で初のシングルセンターを経験。「センター自体はめちゃくちゃうれしかったです。重圧とかもなく。ただ…」と当時を回想した。

「センターになれて、お仕事もいっぱいいただいて。全部楽しんで、感謝して頑張ろうと思ったんですけど…頑張りすぎちゃいました。しんどくても、減らしてほしいとは言えなかった。言ったら、お仕事がなくなっちゃうかも…と思って。後輩には弱いところを見せたくなかったし、仲のいい(佐々木)久美さんも久美さんで忙しかったから、言えなくて。誰にも相談できなかったんです。ため込んでしまいました」

「君しか勝たん」発売当日、全メンバーでチアリーディングパフォーマンスの生配信に挑戦した。「最後に笑顔が引きつってしまって。気合を入れていたつもりでも、体は正直でした。悔しかったです」と唇をかんだ。「当時の様子もたくさん映画に入っています。でもあの経験のおかげで、今では心に余裕ができて時間の流れも緩やかに感じます。しんどい時はちゃんと伝えて、絶対みんなを全力で頼ります。強くなりました。はい」とうなずいた。

手を広げて笑顔の加藤史帆(撮影・宮地輝)
手を広げて笑顔の加藤史帆(撮影・宮地輝)

心身共に成長して迎えた東京ドーム公演。「いろいろ乗り越えたからこそ、心から楽しめました。最高でした。5万人のおひさまがいる景色が、今でも忘れられません」と笑った。悲願達成ではあるが、決して満足はしていない。

「やっぱり日向坂46は、もっと国民的な認知度を高めたいという思いがあります。たとえば乃木坂46さんは、音楽番組でもトリを飾っていてカッコいいなって思います。もっとそういう存在になりたいという思いはまだまだあって、貪欲です。そういう欲がなくなっちゃったら、多分グループも活性化されないと思います」

3月からは新メンバー募集オーディションも開催。「新しい子たちも入ってくるし、私は一期生のお姉さんとしてどっしりとしていないと! 後は原点回帰というか、とにかく自分も楽しんで活動していきたいです」と意気込んだ。

「ガオー」とポーズをとる加藤史帆(撮影・宮地輝)
「ガオー」とポーズをとる加藤史帆(撮影・宮地輝)

身体能力も高く、オールマイティーな活躍で「最強」キャラで親しまれてきたが、「これからは天使です。最強天使。本物の天使に、私はなります。あはは」と宣言した。加入7年目でさらなる新境地へ。かとしの挑戦は終わらない。【取材・構成=横山慧】

◆加藤史帆(かとう・しほ)1998年(平10)2月2日、東京都生まれ。16年5月、けやき坂46(ひらがなけやき=現日向坂46)に一期生として加入。愛称「かとし」「としちゃん」。ファッション誌「CanCam」専属モデル。文化放送「レコメン!」火曜日パーソナリティー。160・7センチ。血液型A。