お笑いタレントたむらけんじ(45)が20日、出身地の大阪府阪南市で会見し、この日午前10時に予定していた「ふるさと大使就任式典」を急きょ、延期することを発表した。大阪北部地震の被災地の状況を考慮して、決定した。被災地は20日朝から大雨になり、避難指示や避難勧告が出ている。避難指示が拡大するおそれもあり、たむけんが同市や関係者と話し合い、延期を決めた。

 式典の会場には阪南市の水野謙二市長(64)、市議会議員ら約30人、報道陣もつめかけていたが、マイクを握ったたむけんは「地震発生3日目、ガスなどが普及せず、満足にお風呂の入れない方もいる。ボク1人がここで浮かれて、ふるさと大使に就任して『やった』とはできない」と説明した。

 延期を決定したのが式典直前となる20日朝だったことについて「もっともっと早く判断しなければいけなかった。急に延期という判断をしてしまい、申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 水野市長は「18日に発生した地震でたくさんの被災者がいます。阪南市は水道を中心に被災地を支援しています」と説明。周辺自治体の緊急事態に備えるためにも延期したことを明かした。