俳優山崎賢人(23)が主演のフジテレビ系連続ドラマ「グッド・ドクター」(木曜午後10時)で初の医師役に挑戦している。自閉症でコミュニケーション能力に難があるが、驚異的な記憶力を持つサヴァン症候群の青年医師・新堂湊(山崎)は、レジデントと呼ばれる研修医として東郷記念病院小児外科に勤務することになる。

 小児外科主任の高山誠司を演じる藤木直人は「小児外科という幼い命を扱う現場で、湊のような障がいを持った医師に本当に任せられますかという話になりますよね。ドラマはある種ファンタジーとして描くことが出来ますが、実際の現場でミスをしてしまったら、それを周囲が受け入れることが出来るでしょうか。湊はサヴァン症候群で1度覚えたことを忘れないという素晴らしい能力も持っていますが、知識が豊かであれば良い医者なのかと、いうこともありますし。将来的には診断をAI(人工知能)が行うことだってあるかもしれません。ですから、そういった意味でも、何が『グッド・ドクター』なのかを考えさせられる作品でもあります」と話している。

 16日放送の第6話では、湊(山崎)の画像診断科への転科の話は、先輩の瀬戸夏美(上野樹里)の高山(藤木)への助言もあってなくなる。高山から当直医も任されることになった湊は、さらに生き生きと働き出す。だが、夏美は湊の父・航(遠山俊也)から連絡先が書かれたメモを渡して欲しいと頼まれていた。湊が航から虐待を受けていたことを知る夏美は、院長の司賀明(柄本明)に相談。すると司賀はこの件は自分に任せてほしいとメモを預かった。

 高山は医局に湊たちを集める。そこには産婦人科医の鶴田皐月(堀内敬子)が来ていた。皐月の要件は出産間近の患者、水野理香(篠原ゆき子)のこと。理香の胎児にリンパ管腫が見つかり、このままでは正常な分娩(ぶんべん)が出来ない。そのため、帝王切開の分娩時に臍帯(さいたい)を切り離さず血行を確保したまま胎児に処置を行うEXITという手術を、皐月は小児外科医に依頼する。だが、理香は周産期心筋症を患っているため胎児の処置は30分以内で終わらなければならない。リスクを伴う手術に小児外科長の間宮啓介(戸次重幸)は反対する。だが、高山は患者が望むならと請け負い、助手に夏美と湊を指名した。

 湊と夏美は病室へ行き、子どもだけでも助けて欲しいという理香の強い思いを知る。湊は高山から渡されたEXITに関する大量の文献を読みあさった。だが、その帰り道、湊は航に声をかけられる。おびえる湊を、会いたかったと抱きしめる航。湊は航と食事に行くことを約束する。これを知った夏美は司賀に報告するが…。