世界ランキング5位の渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)が、同3位の王懿律、黄東萍組(中国)に敗れ、決勝に進めなかった。第1ゲームを23-21で先取したが、第2ゲームを15-21で失い、最終ゲームも14-21で落とした。30日に銅メダルを懸けて3位決定戦に臨む。

試合後に東野は「相手に攻めの形を多くつくらせてしまい、自分たちが引く場面が多くなった」と振り返り、渡辺は「次の試合に準備したい」と気持ちを切り替えた。

東京都出身で24歳の渡辺と、北海道出身で1学年上の東野は、バドミントンの強豪福島・富岡一中時代からペアを組み始めた。歴史ある全英オープンを18年に制し、19年には世界選手権で銅メダルを獲得するなど、着実に成長。五輪初出場となる今大会も勝ち進み、前日の準々決勝では世界ランキング2位のデチャポン、サプシリー組(タイ)から逆転勝利を挙げ、この種目では日本勢初のベスト4入りを果たしていた。

池田信太郎、潮田玲子の「イケシオ組」らが道を切り開いてきた混合ダブルス。東京五輪前に渡辺は、「いろいろな方がミックスダブルスの可能性を広げてきてくれた。自分たちはそれを、もう少し広げたい。まずはいいプレーをして、たくさんの人に見てもらえるようになりたい」と話していた。この日の試合後に渡辺は、「僕らが新しいレールを敷けるように頑張る」とあらためて誓い、東野は「ふたりで作戦を立てて頑張る」と意気込んだ。メダルを懸けた3位決定戦で、2人で息の合ったプレーを見せる。