体操女子団体5位に終わった日本代表の杉原愛子(21)が在籍する武庫川女子大体操部の面々が27日、同大学でテレビ観戦し、リモートで取材に応じた。

部長の三井正也教授は床、跳馬、段違い平行棒で演技した杉原について「とても頑張っていい演技をしてくれた」と奮闘をたたえた。山崎絵里菜コーチは「練習から0・1にこだわって頑張っていた」と言う。杉原が「(段違い平行棒では)私“捨て駒”やし」と自虐的なギャグを残して出発したことを明かし「でも、その平行棒で練習の成果が一番表れていたと思う。胸を張って帰ってきてほしい」と笑顔で話した。

リモート会場には総勢9人が集結。杉原の演技だけでなく、日本代表全体、または各国の演技にも何度も拍手を送るなど、熱の入った応援を繰り広げた。また競技が佳境を迎え、日本にメダルの期待が高まってくると三井部長ら前列に座った4人がそろって両手を合わせ、食い入るように日本代表の演技に見入った。

平野美優花・学生コーチは「(杉原)愛子は普段は明るくて、ちょっと“おかしな子”だけど、選手としては本当に尊敬できるし、みんなのお手本。帰って来たら“堂々としていて、かっこ良かったよ”と言ってあげたいです」。

三井部長は「代表全体としては(銅メダルとの)差が0・8。限りなくメダルに近い演技をしていた。日本の女子が、そのレベルにいることを皆さんに知っていただけたと思います」。前回の東京オリンピック以来57年ぶりのメダルこそ逃したが、メダルに匹敵する充実ぶりを喜んでいた。