一昨年準優勝の東海大静岡翔洋は5-0で静岡商を退けた。後半開始から途中出場したMF小川海渡(かいと、3年)が2得点1アシスト。脳振とうで離脱していた切り札が復帰戦で大暴れした。袋井はPK戦でGK熊切智也(2年)がセーブして勝利に貢献した。決勝トーナメント(T)進出を懸けた1次T4回戦8試合は22日に行われる。

東海大静岡翔洋の小川が、後半だけで存在感を放った。ベンチにいた前半を1-0で終えた。「流れを変えたかった」。後半からピッチに立つと、同4分に味方からのクロスを左足ダイレクトで合わせた。自身のファーストタッチが貴重な追加点。同20分には得意のドリブルで右サイドを切り裂き、チーム3点目をアシストした。5分後にもゴール前の混戦から右足でこの日2点目をマーク。3得点に絡み「チーム一丸で勝てた」と笑顔を見せた。

苦境を乗り越えピッチに立った。試合1週間前には脳振とうで離脱を余儀なくされた。チームに合流したのは試合3日前。それでも、「逆に頭がスッキリした」とリフレッシュの期間になった。2週間前には台風15号による豪雨災害で、普段生活している選手寮が断水。小川は実家がある東京に3日間、一時帰省し、中学時代に在籍していたクラブで自主トレに励んでいた。

一昨年は決勝で藤枝明誠に敗れ、悔しい準優勝に終わった。「選手権で優勝するために気合が入っている。次も出たら自分のよさを出したい」。ムードメーカーの活躍で、チームの士気は一段と上がった。【神谷亮磨】