川崎フロンターレ(川崎F)のルーキー4人が6日、神奈川・川崎市で新人研修を行った。

高卒組のDF松長根悠仁(18)MF大関友翔(18)MF名願斗哉(19)大卒の山田新(23)が、OBの中西哲生、吉田明宏代表取締役社長から座学の講義を受けた後、平間銀座商店街で地元の人々と交流した。

川崎Fで引退後、指導者やラジオパーソナリティー、スポーツジャーナリストなど多方面に活躍する中西は「自分の気分、調子に左右されず、常にサポーターの方々と向き合って真摯(しんし)に言葉を発する事が重要。フロンターレじゃなくても好きになってもらえるように。1人の人間として愛されるように」と人間性の重要性を説いた。

これを受けて、クラブの下部組織育ちで、大学経由で川崎Fに加入した山田は「愛される選手にならないとと思いました。プレー以外のところでいろいろとできるクラブではあるので、交流を1回1回大切にしていきたいです」とうなずいた。

4人は役割分担しながら、商店街でクラブに協力的な店に、新ポスターを配布したり、掲示したりした。まだ公式戦出場がない大関は、「フロンターレを応援してくれる人はたくさんいましたけど、個人として、大関友翔という存在を応援してもらえるようにしたい。プレーで恩返しすることを目標に頑張っていきたい」と力強く語った。松長根も「商店街には温かい方がたくさんいた。応援の言葉に応えられるように練習から試合でみせられるように頑張りたい」と誓った。

4人の中で唯一、下部組織出身ではない名願は「こういう機会はなかなかない。たくさんの方に声をかけてもらって、愛されているチームなんだなと感じた。応援してもらっていることをピッチの上で表現できたら」とクラブの魅力を改めて感じていた。

クラブは、プロスポーツが根付かない街として知られた川崎市で、Jリーグ参入当初から地域密着を徹底した。J2時代は観客が3000人程度で、ホームの等々力陸上競技場がガラガラだったというが、現在は平均で2万人近い動員を誇るようになった。地元に愛されるクラブは、過去6シーズンで6つのタイトルを獲得する強豪に成長。Jクラブのお手本的な存在になりつつある。今季はリーグ9位と苦しんでいるが、それでも4人は訪れた店では「応援しているよ。4人がこれからのフロンターレを支えていってね」と声をかけられていた。どんなチーム状況でも地域貢献を忘れないクラブの姿勢が、常勝軍団の根幹となっていた。【佐藤成】