バレーボール女子Vリーグ1部埼玉上尾メディックスは10日、来年度の新入団選手のトライアウトを埼玉県桶川市の桶川サンアリーナで行った。

新型コロナウイルスの影響で大会中止が相次ぐ中、有望な人材を見つけようと初めて企画した。書類選考に合格した高校生、大学生計11人が参加。フィジカルや実技、面接試験の結果を踏まえ、後日合格者が決まる。

埼玉上尾は昨季1部3位に輝いた強豪で、新シーズンは悲願の初優勝を目指している。チームの強化方針に見合った選手を獲得する上で、これまで全国大会などで活躍した選手のスカウトに力を入れてきた。コロナ禍でプレーを見る機会が少なくなる中、隠れた有望株を発掘するためトライアウトの開催を決めた。

初のトライアウトには、30人余りが応募した。遠方からも参加しやすいよう、1次選考はプレー動画など送ってもらう書類審査をした。受かった11人がこの日会場に集まり、その中には熊本や京都などからの参加者もいた。

参加者の評判も上々だ。卒業後Vリーグ1部でプレーを目指す京都橘大4年の栗栖明歩(22)は「チームの雰囲気も知れるし、こういう機会はありがたい」。大会の相次ぐ中止で一時は落ち込んだが、埼玉上尾のトライアウトを知って、気持ちを切り替えている。「(埼玉上尾は)1部の中でも勢いのあるチーム。高さとパワフルな攻撃が魅力のチームに自分も加わりたいと思いました」と話す。

熊本・鎮西高3年の大高るり(17)は飛行機で前日入りして、この日の選考に臨んだ。憧れのチームに加わるチャンスが得られたことに感謝し「ハイレベルな環境で卒業後もプレーを続けたい」と意欲を見せた。

チームでは来季以降も大会で活躍した選手の獲得と並行し、トライアウトの開催を検討していく。【平山連】