ビーチバレー独代表女子のカーラ・ボルゲルとジュリア・スードのペアが、来月カタールのドーハで開催されるFIVEビーチバレーワールドツアーをビキニの着用禁止を理由にボイコットすることを表明した。

報道によると、2人は自国のラジオ番組に出演し、「仕事で行くのに、仕事用の服の着用を禁じられる。政府が私たちの仕事に対して指図してくるのは、あの国とあの大会だけ。それを非難する」とコメントし、大会に出場しないことを明言した。

男子ツアーは7年間にわたり定期的に行われているが、同国で女子ツアーが行われるのは今回が初となる。イスラム教を国教とするカタールでは肌の露出が高い服装は不適切とされており、国際バレーボール連盟は女子選手に対して文化と慣例に敬意を払ってシャツと長ズボンの着用を求めるルールを定めていた。

一方、各国の五輪委員会連合主催で2019年に行われたワールドビーチゲームズでは、特例としてビキニの着用が認められており、同国のバレーボール協会は今回の発言を受けて、全選手が歓迎されて居心地の良さを感じてもらえる大会にするとコメント。出場選手は全員、各国の代表ユニホームを自由に着て競技に参加できると語り、ビキニ着用を禁止しない意向を示している。

しかし、酷暑のドーハで2019年に行われた世界陸上では棄権者が続出するなど批判が噴出していたこともあり、ボルゲルは3月でも30度を超える猛暑の同地で大会を開催する必要性はないと語っている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)