東京五輪代表の脇本雄太(33=日本競輪選手会)が、男子ケイリンで優勝した。五輪以来、1年ぶりの競技参加で現役ナショナルチームを一蹴。24年パリ五輪を目指す次世代メンバーへ奮起をうながした。

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最強のOBが、現役の前に立ちはだかった。脇本は1回戦を逃げ切りで突破。決勝は、絶好の2番手確保から、残り半周でスパートして力強く後続を振り切った。東京五輪以来、1年ぶりのレースに「いざ走ると、感覚が呼び起こされた。ケイリンの楽しさがあらためてわかった」と笑った。

東京五輪後の昨年10月、腸骨の疲労骨折が判明。4カ月もの間、競輪でも休養を余儀なくされた。今年4月には正式に強化指定を外れ、競輪1本に専念。今年のG1日本選手権を優勝するなど、競輪界最強の名をほしいままにしている。

それだけに、代表を目指す後輩たちに落胆した。「情けない。僕はリオから(東京まで)9年かけてやってきた。残り日数も限られているのに、追いつかないよと言いたい」。今大会は世界選手権出場に関わるポイント獲得のため、海外勢も参戦している。それだけに黙っていられなかった。

「今後も、国内で出られる国際大会には出たい」と語った脇本。ナショナルチームへの復帰については「今のところは(ない)」と明言は避けた。現役メンバー相手に、自らの脚力で世界との差を知らしめるつもりだ。

◆脇本雄太(わきもと・ゆうた)1989年(平元)3月21日、福井市生まれ。科学技術高卒。自転車トラック短距離日本代表として20年ベルリン世界選手権ケイリンで銀メダルを獲得。リオ五輪、東京五輪に出場。競輪では今年5月のG1日本選手権優勝など通算6冠。今年の賞金ランキングは1億円を突破し2位。180センチ、72キロ。血液型A。