広中璃梨佳(20=日本郵政グループ)が、8月2日の決勝進出を決めた。予選1組に臨んだ広中は14分55秒87で同組9位。2組あった各組上位5人に加え、両組を通じてタイムの上位5人の計15人が決勝に進む中、タイムとしては全体12番目で決勝進出を決めた。

序盤から先頭争いを繰り広げたが、残り2周、4200メートルを通過してから、徐々に先頭集団から遅れ始めた。それでも最後まで粘って自己ベストを更新した。レース後、広中は「自分らしく、初めての五輪ということで怖いもの知らずということで、思い切り、積極的にいこうという流れで走った。もう1段階ぐらいギアを上げたかったのが本音ですが、その中で自己ベストをこの舞台で出せたことは、今後につながるレースになりました」と、納得の表情を見せた。

 

予選2組に臨んだ田中希実(21=豊田自動織機TC)は、14分59秒93で予選1組6位の全体16番目のタイムで、わずかに決勝進出を逃した。スタート直後は中団に位置したが、1000メートル通過は2位と、先頭集団の一角としてレースを引っ張った。

レースはスローペースで進んだが、残り1周、4600メートルを通過すると、上位陣のラストスパートに遅れを取った。「悔しいですね。15分を切れば決勝の可能性は高いと思っていたんですけど、そこまで世界のレベルが上がっているということ。もう1回、出直してきたい」と話した。

さらに「ラストの上がりに全然対応できなかったのは悔しいですけど、世界陸上の時よりは、ラストの上がりだけで15分を切れたのは、収穫の部分はあるかなと思います。(練習で)やってきたラストで、どこまで通用するかを確認したかったので、現状を知ることができてよかった」と話し、残る1500メートルでの雪辱を期していた。

 

また、広中とともに予選2組に臨んだ萩谷楓(20=エディオン)は、15分4秒95で同組12位で予選落ちとなった。それでも自己ベストを更新。萩谷は「貴重に経験をすることができ、今後につながるレースができたかなと思う。でも、世界のレベルの違いを痛感させられたので、今後は、今日出た弱さを強化できるように、また練習していきたい。国内のレースでは味わうことができない感覚を得ることができたので、一つ大きくなれたかなと思います」と、すがすがしい表情で振り返った。