川野将虎(22=旭化成)は3時間51分56秒で日本勢最高の6位だった。

後半に入っても2番手集団につけていたが、気温が上昇して厳しいコンディションとなる中で吐き気を催したか、41キロ付近で倒れ込むアクシデント。それでも闘争心を失わずに2位集団に戻ったものの、失速した。

前日に20キロで銀メダルを獲得した池田向希と同じ静岡県出身で、東洋大から旭化成に進んだ同級生。前日の同僚に続く快挙を目指したが、力尽きた。

19年の全日本50キロ高畠大会で3時間36分45秒の日本新記録を樹立し、五輪代表切符をつかんだ。50キロ競歩が五輪で実施されるのは、今回が最後。大会前には「道なき道を切り開いてくださった先輩方がいて、今の自分がある。金メダルを目標に最後しっかりと調整していくことが今できる責務」と話していた。強い思いを胸にレースに挑んだ。メダル獲得とはならなかったが、懸命に歩き抜いた。