世界ランキング2位の永原和可那(25)、松本麻佑(25=北都銀行)が、同37位のエジプトペアに21-7、21-3のストレートで初戦を危なげなく勝利した。

「ナガマツ」ペアにとって、初めての五輪の舞台。無観客だったこともあり、永原は「最初は緊張したが、コートに入ったら大丈夫だった。まだいつもの国際大会という感じ」と話し、松本も「緊張もあまりしなかった。いつも通り楽しむことができた」と落ち着いた表情で振り返った。

第1ゲーム序盤は強打で相手を圧倒。その後は少し力を抜いたり、大きく上げるショットでシャトルの感覚を確かめるように、さまざまな技を繰り出した。サーブのミスなどあったものの、レシーブ、ショットとも安定しており、わずか20分での完勝。それでも試合中は笑顔は見せず、最後まで集中していた。

18年夏の世界選手権。A代表の座をつかんだばかりの2人だったが、3回戦で16年リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋、松友組を破り、決勝では福島、広田組を逆転で破り、初優勝。松本は「まさか優勝できるとは。私たちの一番のターニングポイントだった」と、夢だった東京五輪が目標に変わった。初めて追われる立場になった19年。警戒されることに苦しみながらも世界選手権連覇。東京五輪出場が近づき、今度は金メダルを視界に捉えた。

一番のライバルは、世界ランキング1位のフクヒロペア。国内でも世界大会でも毎回決勝で対戦し、激しい試合を繰り広げてきた。五輪の舞台でも決勝での対戦が予想される。まずは初戦を順調に勝利したナガマツペア。25日は、世界ランキング24位のカナダのペアと対戦する。永原は「長身なのでしっかり対応したい。ここからどんどん五輪の雰囲気を味わっていけたら」と気を引き締めた。