「間に合う」じゃなく「間に合っています」! 右脇腹の違和感で別メニュー調整中の侍ジャパン柳田悠岐外野手(32)が23日、強化合宿(楽天生命パーク)の4日目に参加後、東京五輪本番に向けて復調を強調した。合宿初日から屋外フリー打撃、シートノックを回避しているが、この日は室内練習場でフリー打撃も敢行。スイングの強度を「100」と表現し、24日楽天戦、25日巨人戦の強化試合2連戦(同球場)に出場する可能性も出てきた。

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リモート取材の途中、柳田は画面越しに言葉尻を訂正した。東京五輪に間に合うのか? 率直な質問が飛ぶと、柔らかな表情で何度も復調を強調した。

「“間に合っている”んですけど…。本当に最高のパフォーマンスを出せるように、それだけを考えて準備しています」

球宴中から右脇腹に違和感を抱え、合宿4日目まで屋外フリー打撃を行っていない。20、21日のシートノックにも参加してない。

「もう行けると思っているけど、止めていただいている感じなので。体は全然問題ない。あとは技術の問題だけかなと思います」

前日22日の休日も体を動かし、この日は室内練習場で金子ヘッドコーチを相手に約30球打ち込んだ。スイングの強度を問われると「100です」と即答。全体フリー打撃中には中堅守備で左右に走り回った。

「少し張りがあったんですけど、まあ大事に至らず。そんな感じです」

17年9月には右脇腹負傷で約1カ月間の離脱を経験。「前は普通に生活するだけで痛かった。それに比べたら大したことない。全然問題ない」と力を込めた。

24日楽天戦はひとまず中堅近藤、右翼鈴木誠でスタートするが、25日巨人戦も含めた強化試合2連戦でグラウンドに立つ可能性も浮上。稲葉監督は「また一段階上がった」と胸をなで下ろして「代走なのか守備なのか、そんなことも想定しています」と示唆した。

ぶっつけ本番も危ぶまれていた主砲の回復。「あとは自分を信じてやるだけ」。本人の力強い言葉が何よりの朗報だ。【佐井陽介】