五輪本番を想定した前哨戦初戦に敗れた。初回は約1カ月ぶり登板の早川の制球難に乗じて3得点。だが2回以降は岸、松井ら主力の継投の前に沈黙した。稲葉篤紀監督(48)も「国際大会はどんどん投手が代わるとこういう展開になる」と話した。

無死一塁の状況は3度あったが貴重な実戦機会で犠打より、打撃感覚をつかむことを優先させた。5回は山田が約2カ月ぶりに盗塁を決め、日本のお家芸も示した。一方で野手は13人と限られ、局面打開の手は限られる。6回無死一塁のような中盤で代走を送るのも終盤にコマ不足となるリスクを背負う。先制後の追加点は勝負の鉄則だ。

通常はない正午開始で気温31度。同時刻開始の1次リーグ2戦に備えた。別メニューの柳田に代わり、近藤を中堅に。5回は打球の目測を誤り、二塁打で同点とされるきっかけをつくった。指揮官は「経験ができて良かった」と話し「勝った、負けたは、この2試合はそんなに気にしていない。こういう形の方が選手もこれではいかん、とやってくれる」と前を向いた。

 

▽日本浅村(1回に同僚早川から右前適時打)「いい形で前のバッターがつないでくれたので追加点がとれてよかったです」

▽日本森下(楽天戦に2番手で登板し、2イニング1失点。1次リーグ2戦目の31日メキシコ戦先発が決定的)「1点取られましたけど、しっかりと投げられました。ボールの違いは思ったより気にならなかったです。少し暑かったです」

▽日本田中将(25日の強化試合・巨人戦の先発に向け)「本戦に入る前、1戦だけなので、しっかり捕手とコミュニケーションをとった、本番を見据えた登板ができればと思います」

▽巨人直江(25日の侍ジャパン戦で先発)「すごくいい経験ができると思うので、自分の出せるものを全力で出し切っていきたいと思います」