日本が米国を下し、前回実施された08年北京五輪に続く金メダルを獲得した。16年に就任し、上野と二人三脚で歩んできた宇津木麗華監督(58)は、最終回の上野の投球を祈るように見つめていた。優勝が決まると涙を流し、上野と抱き合った。「今回も絶対に上野が必ずやってくれると思って。本当に上野に感謝。神様です」。

米国に勝つことだけを考え、取り組んできた。前日のリーグ戦で敗れはしたが、6試合無失策で守り切った。「日本は守備が世界でNO・1ですから。あとはやっぱり打線。長打力、力負けしないように良くなってきた。これからも日本はどんどん強くなる」と力強く言い切った。

今大会は不調の山田に代打を送るなど、勝つために非情な采配も振るった。「本当にわがままにやらせてもらった。この戦略だったら勝てるというようなことをやった。ソフトボール界に迷惑をかけた。ソフトボール界がなければ、私もここまでやれない。みなさんに感謝しかない」。3大会ぶりの五輪。待ち続けた13年間。連覇という最高の形で締めくくった。