日本が延長タイブレークの末、米国に劇的なサヨナラ勝ちを決めた。4日の準決勝で韓国と対戦する。

10回表をこの回から登板した栗林が無失点でしのぐと、その裏、無死一、二塁から代打栗原が1球で送りバントを成功させ、続く甲斐拓也捕手が右越えにサヨナラ打を放った。殊勲の甲斐は「いろいろ考えられる状況だったので、頭を整理して、稲葉監督の話を聞いて、打席にはしっかり頭を整理した状態で入れた。外野手が内野に入っている状況だったので、打席に入ってしっかり初球から振り抜こうという結果がああいう形になった」と振り返った。

3回に吉田正、柳田の適時打で先制。主導権を握ったかに見えたが、先発の田中将が直後の4回に米国打線に攻略され、4回途中3失点でKOされた。

4回に坂本の適時打で同点としたが、直後の5回、3番手の青柳が4番のカサスに痛恨の勝ち越し3ランを被弾。5回に鈴木誠のソロ、菊池涼の適時打で2点を返したが、継投の前にあと1点が遠かった。

それでも1点を追う土壇場の9回1死一、三塁から柳田の内野ゴロで同点とした。試合は延長タイブレークに突入し、見事に勝利を収めた。

先発の田中将が4回途中でマウンドを降りる厳しい展開を、粘り強くひっくり返した。

田中将「味方が先制した後に点を取られて、逆転まで許したので、流れを悪くしてしまった。(状態は)まずまずだったと思いますが、バッテリーで反省点というか、そこら辺は話もして、お互い共通で反省点は合致していた。まだまだあるので前を向いて準備をしていきたい。今日の結果は自分としても悔しいが、前を向いて準備していきたい」

 

◆日本代表のタイブレーク 主要国際大会では今回が3度目。08年北京五輪1次リーグの米国戦では、0-0で延長に突入し、延長11回から実施。先攻の米国が岩瀬から3連打などで4得点。日本は3番青木からの攻撃が2点止まりで2-4で敗れた。17年WBC2次ラウンドのオランダ戦は、6-6で延長に入り、延長11回から実施。先攻の日本が中田の2点適時打で勝ち越すと、牧田がオランダの攻撃を3者凡退に抑え、8-6で逃げ切った。

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