東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長(78)が19日夜、開会式の音楽を手掛けていた小山田圭吾氏(52)の辞任発表を受けてオンラインで緊急会見し、小山田氏の作曲部分を使用しないと明言した。

制作チームの楽曲担当は4人おり、小山田氏が担当していたのはオープニング部分という。武藤事務総長は「冒頭、映像とともに音楽が流れるわけですが、その4分間程度の作曲をお願いしておりました。しかし小山田氏が辞任されましたので、担当いただいた部分を使わない、とクリエーティブチームが判断したと連絡がありました」と報告した。

開会式のわずか4日前。リハーサルの最終段階に入っている中でオープニング曲が白紙になるという異例の事態になった。対応については「どう対応するのか(演出チームが)検討しているところだと思います」と語り、作曲を要請した時期については「新しいチームが今年になって発足しましたので、この春ごろ、4月か5月にお願いしたと聞いております」と経緯を説明した。

まだ発表前だが、小山田氏はパラリンピックの開会式も担当していた。その点についても「今回の件(過去の障がい者いじめ告白)で当然、パラからも手を引くことになります」と明らかにした。