東京五輪バドミントン混合ダブルスで銅メダルを獲得した渡辺勇大(ゆうた、24)東野有紗(24=ともに日本ユニシス)が、中、高時代を過ごした福島県富岡町が30日、なじみ深いヒーローの快挙に沸いた。2人は富岡一中、富岡高出身で、1学年上の東野が高1時代からのペア。宮本皓一町長(74)も「銅メダルおめでとう。お二人の熱いプレーや諦めない気持ちに多くの町民が感動し、元気と勇気を与えていただきました」。東日本大震災、東京電力福島第一原発事故で甚大な被害を受けた町民らを代表し、感謝した。

同じ富岡高出身で男子シングルス金メダルが期待されていた桃田賢斗の初戦敗退に町は落胆した。この日、町役場の職員らは昼休み中に、町民らと一緒にテレビ観戦。サッカー女子日本代表なでしこジャパンFW菅沢優衣香らを含めた双葉郡育ち選手の応援Tシャツも有志で作成した。渡辺、東野、桃田の似顔絵が描かれたバドミントンバージョンTシャツを着た同町企画課の伊藤靖之さんも「町民の方は勇大くんたちが中学の頃から良く知っていて応援している。桃田くんのぶんまで頑張ってくれた。うれしいし、たいしたもんだなと思う」と歓喜。同種目日本勢初メダルを祝う横断幕も作成して掲げる予定だ。【鎌田直秀】