東京オリンピック(五輪)・パラリンピック委員会は31日、国際パラリンピック委員会(IPC)と都内のメインプレスセンターで定例会見を行い、東京五輪で新型コロナウイルス感染症対策ルール集「プレーブック」違反者に対する処分数を大幅修正した。29日時点での集計で、東京五輪は厳重注意が32人、大会参加資格証の一時効力停止9人、同証の剥奪が15人と発表した。

五輪閉幕2日前の6日時点では、厳重注意16人、一時効力停止8人、資格証剥奪8人だった。五輪の閉幕直前に、違反者が続出した形となった。

組織委の高谷正哲スポークスパーソンによると、剥奪については、観光目的で選手村を出た事例のほか、繁華街に出て集団飲食していた事例があった。効力一時停止のほとんどは集団飲酒だったという。

厳重注意については「選手村内で騒いだとの事例があった。意図しているものでなくて、すぐそばのコーヒーショップに行ったような軽微な事例もあるが、我々として登録されていない用務先には決して行っていただきたくないということ」と、厳しく取り締まった結果と強調した。

また、高谷氏はパラリンピック関係者のプレーブック違反者に対する処分について、厳重注意25人、資格証一時停止1人、同証剥奪1人と発表した。厳重注意は複数で飲食店に行ったことを主な理由に挙げた。剥奪は飲酒し、警備員暴行の疑いで逮捕されたジョージアの柔道選手。効力一時停止は逮捕された選手とともに、飲酒していたジョージアの柔道選手だった。

IPC広報責任者のクレイグ・スペンス氏は「五輪では試合が終わって、多くの人がリラックスし始めてしまった。ルールは守らなければならない。最後の数日に入ってるからと、プレーブックを無視するなと言っている。我々も日本国民の健康を守られる。すべての大会関係者に念押ししている」と、パラ関係者も気を緩めないようにと注意喚起した。