大阪府泉佐野市でホストタウンとして受け入れていたウガンダ選手団のうち、失跡していた重量挙げ選手ジュリアス・セチトレコ(20)が20日、三重県四日市市内で発見、保護された。顔写真付きの身分証明書を保持し、本人だと認めた。市の担当者は「見つかって良かった。今後の対応は警察や大使館と協議する」とした。大阪府警によると、セチトレコは今後、選手団か大使館、泉佐野市役所のいずれかに送り届ける方向で調整しているという。

府警によると、セチトレコは16日から失踪。滞在していたホテル最寄りのJR熊取駅で新大阪から名古屋行き新幹線の切符を現金で購入していた。名古屋市内で、知人のウガンダ人男性と車で合流し、岐阜県に移動した。2人の合流を愛知県警が防犯カメラ映像などから把握。2人の行方を捜していたが、19日深夜に岐阜の男性宅にセチトレコがいる可能性が浮上した。

20日午前8時、大阪府警、愛知県警、岐阜県警の合同で岐阜県の男性宅を訪ねた。男性はセチトレコを三重の別の知人宅まで送ったと説明。その後、三重県警と大阪府警が知人宅に向かい、この家に滞在していたセチトレコを発見、保護した。抵抗はしなかったという。警察の質問にも素直に答え、時折涙を浮かべて対応したという。

セチトレコは滞在中に67キロ級のランキング変更により出場資格を失い、他の選手らが選手村に移動する20日に帰国予定だった。他の選手たちは20日、選手村に入った。【沢田直人】