東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会が1日、プレーブック(新型コロナ対策ルール集)違反者に対する処分数を初めて公表した。厳重注意10人、厳重注意の上で誓約書提出を受けたケースが4人、大会参加資格証の一時効力停止8人、同証の剥奪6人。国際オリンピック委員会(IOC)との中間報告会見で組織委の武藤敏郎事務総長(78)が明らかにした。

剥奪は、大会前に麻薬取締法違反などで逮捕された米英の電気技師(アグレコ社)4人と柔道男子ジョージア代表の銀メダリスト2人。選手村を抜け出し、東京タワー観光をしていた。メダル剥奪はなく既に帰国している。武藤氏は「明々白々、重大なプレーブック違反だ。IOCと協議の上で剥奪した」と説明した。

また、選手村の公共スペースで禁止の飲酒行為があったことも認めた。「7月30日の夜に複数の選手、選手団員が村内の公園で飲酒していたことを把握した」と武藤氏が報告。「状況を調査中で適切に対応したい」とした上で、警察が出動していたことも明かした。

東京大会の関係者で確認された陽性者の数は累計259人で、陽性率は0・02%。武藤氏は「想定内のレベル」とした。【木下淳】