東京五輪スケートボード女子パークの四十住(よそずみ)さくら(19=ベンヌ)が金メダルを獲得してから一夜明けた5日、地元の和歌山・岩出市では“さくらフィーバー”が続いている。前日は市内のスピーカーで金メダル獲得を伝える放送が流れ、道ばたには垂れ幕もかけられたという。

悲願の達成に、地元の協力は欠かせなかった。その1つが1915年(大4)に創業した地元の老舗酒造会社「吉村秀雄商店」。精米機を設置していた倉庫を無償で提供し、20年秋に四十住の自宅から5分の場所に、専用練習場「サクラパーク」が誕生した。

安村勝彦社長(65)は本人からラインで報告を受けたといい「予想以上の反響で驚いています。私たちは未成年なので『商売抜きで』という形でやっている。元々(24年)パリ五輪を目指すと聞いていたので、これからも倉庫を使ってほしい」とニッコリ。地元は活気づき「岩出にとって、明るいニュースになりました」と快挙を喜んだ。【松本航】