スペイン戦の注目ポイントを紹介する「金への試金石」の3回目は、A代表をそろえた両チームの「ほこたて対決」に焦点を当てた。

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「ほこ」のスペインと「たて」の日本-。五輪代表の試合でA代表が対峙(たいじ)する。日本の最終ラインはCBがオーバーエージ(OA)のDF吉田とDF冨安のコンビ、右SBにOAのDF酒井。左SBの中山は昨秋の欧州遠征ですでに同ポジションに入っていた。さらにボランチもOAのMF遠藤がおり、鉄壁布陣といえそうだ。酒井は「勝つことは大前提で、その中で何を得られるか」と、強豪相手にも変わらず無失点をノルマとする。

一方のスペイン代表は中盤から前にOAを起用しており、前線は強力だ。右サイドのMFアセンシオはレアル・マドリード所属のビッグネーム。FWオヤルサバル、ダニオルモはそろって欧州選手権の準決勝イタリア戦などに先発した。サイドハーフにも18歳MFペドリとOAのMFセバージョスを配しており、優勝候補筆頭にふさわしい攻撃陣。吉田は「強いだろうと率直に思っている。苦しい時間の乗り切り方も大事」と警戒心を口にした。

堅い守備から攻撃へスピードアップを持ち味とする森保ジャパンは、自慢の守備陣をベースにスペインを迎え撃つ。ここを無失点に抑えることができれば、目標とする五輪金メダルも現実味を帯びてきそうだ。