22年ワールドカップ(W杯)カタール大会のアンバサダーも務める元カメルーン代表FWサミュエル・エトー氏(40)がオリンピック(五輪)の思い出について語った。

エトー氏が攻撃陣をけん引したカメルーン代表は、00年シドニー五輪で予想を覆して快進撃。準々決勝でロナウジーニョを擁するブラジルにゴールデンゴール方式で勝利。決勝ではスペインを破って初優勝した。「優勝した時は最高の気分だった。僕の仲間の“戦士”たちにいま一度、感謝したいよ。スペインとの決勝戦では0-2から追いついて勝つことができた。本当にタフな戦いだったからね」と話した。

同五輪での優勝はカメルーンにとって、全競技を通じて初めての金メダルだった。「延長戦で決勝点を決めたと思ったらオフサイドになってしまって。でもありがたいことにPK戦で5-3で勝利できた。若いころに母国の歴史的な瞬間に関わることができて本当に光栄だし、絶対に忘れない特別な出来事だ」とエトー氏は振り返った。

そんなエトー氏は始まったばかりの東京五輪についても注目している。「陸上や水泳など、他にも多くの競技を見ると思う。サッカー選手にとってはワールドカップ(W杯)が最大の大会だけど、他の多くの競技にとってはオリンピックが1番だからね」。

その上で「でも僕にとってはオリンピックで優勝できたことは、ずっと心の中の特別な場所にあるんだ。五輪は若い選手にとっては成長の場だし、国を代表する素晴らしい機会を得ることができる。東京五輪でも生きの良い若手の登場に期待したい。アフリカを代表するコートジボワール、南アフリカ、エジプトの試合を見るのが楽しみだ。国民が誇らしく思えるような素晴らしいプレーをしてほしい」と、日本が1次リーグ初戦で対戦する南アフリカらアフリカ勢に期待した。

エトー氏はアンバサダーを務める22年W杯カタール大会についても「カメルーン対カタールの決勝戦が見たいというのが僕の希望だ」と言及。「これまでで最も美しいW杯になると思う。みなさん、ぜひカタールに来て現地で試合を観戦してほしい。ドーハには美しい場所がいくつもあるし、サッカーを観戦しながら、素晴らしい休日を過ごすことができるはず。12月の気候は20度くらいでとても快適だし、選手にとってもファンにとっても素晴らしい時間になること間違いなしだよ」と現地観戦を呼び掛けた。