なでしこジャパンの主将DF熊谷紗希(30=Bミュンヘン)が試合後の会見に出席し、涙ながらに今後の日本女子サッカー界の発展を誓った。

1次リーグから全4戦フル出場し、守備陣として後ろからチームを支えた。「(16強だった)2019年フランスW杯の負け方、今日の負け方を考えた時、自分たちがうまく支配できて、相手の嫌なプレーができて、怖いかと聞かれ、結果を出せたかと言われると、やっぱりこれが今の世界との差かなとすごく感じている」と、悔しそうに話した。

「自分たちがこれから世界で勝っていくために何をすべきか…」と話す途中で声を震わせ、「うまいだけで勝てる相手ではないと思う。自分たちのウイークな部分をどれだけ戦えるようにしていくかが、これからの日本女子サッカーの課題かなと思う」と言葉をつないだ。

高倉麻子監督(53)から17年1月に新主将に任命された。12年ロンドン五輪銀を知るメンバーとして、2大会ぶりの五輪では金メダルを目標に掲げていたが、かなわず。涙の理由は、会見にともに出席した高倉監督の去就についての質問が直前にあったためか、敗戦による悔しさがあふれたためかは不明。「もっと高いところに行ってなでしこジャパンを目指す子たちにもっと夢を与えたかったので、ここで終わってしまったのは残念な気持ちでいっぱい」と肩を落としたが、「このような状況の中、この大会を開催できたことに感謝しているし、ここで終わった原因をこれからまだまだ続く日本女子サッカーのために、もっともっと追求していかないといけない。ありがとうございました」と、締めくくっていた。