東京オリンピック(五輪)のサッカー男子日本代表を率いた森保一監督(52)が、3位決定戦でメキシコに敗戦し大会を終えて一夜明けた7日、オンラインで取材対応した。

53年ぶりメダル獲得をかけたメキシコ戦では序盤から失点する苦しい展開で、1-3で敗戦。「疲労の影響は両チームにあった。体の動きや判断の遅れであったりは(疲労から)出ていた」と、中2日で6試合、うち決勝トーナメントの2試合は延長120分という激闘の影響は少なからずあったことを認めた。

準決勝スペイン戦では延長の末に与えた1つのチャンスを決められ、メキシコにはセットプレーでしたたかに得点を奪われた。「一瞬のチャンスにパワーをかけるとか、セットプレーとか、集中力のかけ方はちがうと思う。疲労が出てくると、やっぱりスイッチがうまくいかずに体が動かず、ふとした間ができるのはある。その一瞬に勝負がある」と森保監督。「日常から、高強度で戦って酸欠で疲れて休みたいところでプレーすることを繰り返すことで、判断力が上がったり、プレー選択の質につながると思う」と、今後の選手の進化にも期待を寄せた。

五輪監督としてのつとめは終わったが、9月には22年W杯カタール大会のアジア最終予選がスタートする。「ラージグループのレベルアップがさらに進んだ。最終予選に向けてより質の高い選手を選べるのかなと思っている」と、五輪を通した前進も口にした。「メダルには手が届かなかったので、私自身は選手の努力を結果に結びつけられず残念で、申し訳なく思う。ただ、選手が成長する姿はA代表につながっていくんだなと。期待を持たせてもらった。次にむけてクラブで戦ってほしい」と、五輪世代のさらなる躍進を祈った。